結論を先に
- 赤外線写真が最も再現度が高く、3枚中3枚で葉の白化・空の暗転・彩度低下というIR写真の特徴が一貫して出現した。
- レンズフレアも3枚中2枚で光条やゴーストが確認でき、再現度は高い。ただし光条の位置・形状はseedにより異なる。
- ハイスピード撮影は水飛沫・髪の広がりが3枚中3枚で描写され、動的な要素の追加として機能する。ただし「凍結した瞬間」というより「水を浴びている被写体」の描写に寄っている。
- 多重露出は「人物の半透明の重なり」として再現されたが、ポートレートと風景の合成ではなく同一人物の複数コピーが並ぶ構図になり、意図した効果とは異なる。
- プリズム撮影は虹色の光の反射が肌に投影される効果が出たが、3枚中3枚でプリズムやレンズを手に持つ構図になり、「レンズ前にプリズムを置いた撮影効果」ではなく「プリズムを持っている人」の描写になった。
- ブリーチバイパスは3枚中3枚で彩度が大幅に低下しほぼモノクロ化したが、被写体の髪色が銀髪に変化するなど副作用が大きい。
実験設計
| 項目 | 値 |
|---|---|
| モデル | z-image-turbo(6B、写実特化蒸留) |
| ステップ | 8 |
| CFG | 1.0 |
| サイズ | 1024x1024 |
| seed | 3つ固定(全条件共通) |
| フレーミング | upper body |
| 各条件 | 3枚(3seed) |
| 合計 | 7条件 = 21枚 |
ベースプロンプト
屋外公園・晴天は多くの特殊技法(赤外線の植物白化、レンズフレアの光源、多重露出の風景重ね)に対して自然な条件となるため選定した。
評価基準
画像の以下の属性を観察し記録した:
- 技法の視覚的特徴の再現度: 指定した撮影技法固有の視覚効果が出ているか
- 被写体の品質への影響: 顔崩れ、手の破綻など副作用の有無
- 再現の安定性: 3seed中、技法の特徴が確認できた枚数
各条件の結果
A00: コントロール(技法指定なし)
| seed 1 | seed 2 | seed 3 |
|---|---|---|
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観察: 3枚とも屋外公園での自然光ポートレート。背景に樹木・芝生・遊歩道が描写されている。被写体の顔・手に破綻はなく、通常の写真描写。色彩は自然で、特殊効果は一切なし。
A01: 多重露出
| seed 1 | seed 2 | seed 3 |
|---|---|---|
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観察: 3枚中3枚で半透明の人物像が複数重なる描写が出現しており、「重なり」の要素は反映されている。ただしseed 1では4つの顔が分割配置されるコラージュ状、seed 2・3では同一人物が2体並ぶ構図になっている。「ポートレートと風景のブレンド」という多重露出の典型的な表現ではなく、人物の複製として解釈されている。被写体の顔品質はseed 1でやや低下している。
A02: ハイスピード撮影
| seed 1 | seed 2 | seed 3 |
|---|---|---|
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観察: 3枚中3枚で水飛沫が被写体の周囲に描写され、髪が広がった状態で描写されている。水滴は空中に散在しており、動きの瞬間を捉えた印象がある。ただし「凍結した瞬間」の鮮鋭さというよりは、水浴び中の自然な描写に近い。被写体の顔は3枚とも破綻なく描写されている。服装がコントロールより薄着(キャミソール等)に変化する傾向がある。
A03: 赤外線写真
| seed 1 | seed 2 | seed 3 |
|---|---|---|
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観察: 3枚中3枚で赤外線写真の特徴が明確に再現されている。樹木の葉が白く輝き、空が暗いトーンになり、全体の彩度が低下してセピア〜モノクロ調になっている。これは実際のIR写真の「Wood effect」(葉の白化)と暗い空のトーン反転に一致する。被写体の肌もやや白く飛ぶ傾向がある。seed 2・3では被写体の顔のディテールがやや平坦になっているが、大きな破綻はない。
A04: レンズフレア
| seed 1 | seed 2 | seed 3 |
|---|---|---|
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観察: seed 1で被写体の胸元付近に強い放射状の光条(スターバースト)と虹色のゴーストが明確に描写されている。seed 3では被写体の頭上に円弧状の虹色フレアと小さな青い円形ゴーストが複数出現。seed 2では逆光によるハレーションはあるが、明確なフレア・ゴーストは弱い。3枚中2枚でレンズフレアの光学的特徴が再現されている。被写体の顔は3枚とも破綻なし。
A05: プリズム撮影
| seed 1 | seed 2 | seed 3 |
|---|---|---|
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観察: 3枚中3枚で虹色の光の反射が被写体の肌や衣服に投影されている点は共通。ただし3枚すべてで被写体がプリズムまたはレンズを手に持つ構図になっており、「レンズ前にプリズムを置いて撮影した光学効果」ではなく「プリズムを持つ人物」として解釈されている。seed 1ではガラス製の四角いプリズム、seed 2では円筒形のレンズ、seed 3では三角プリズムを手に持っている。フレーム周辺部の歪みや色収差のような撮影効果は見られない。
A06: ブリーチバイパス
| seed 1 | seed 2 | seed 3 |
|---|---|---|
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観察: 3枚中3枚で彩度が大幅に低下し、ほぼモノクロに近い色調になっている。コントラストはコントロールより高く、明暗差が強調されている。これはブリーチバイパスの「銀残し」による低彩度・高コントラストの特徴に合致する。ただし3枚中3枚で被写体の髪色がシルバー/白髪に変化しており、「desaturated」の指定が髪色自体に影響している。被写体の顔立ちもコントロールと異なり、東アジア系ではあるが別人に見える。
まとめ
| 条件 | 技法再現度 | 被写体品質 | 安定性 | 推奨度 |
|---|---|---|---|---|
| A00: コントロール | 基準 | 基準 | 3/3 | 基準 |
| A01: 多重露出 | 低(人物複製) | やや低下 | 3/3 | × |
| A02: ハイスピード撮影 | 中(水飛沫) | 良好 | 3/3 | △ |
| A03: 赤外線写真 | 高(葉白化・暗空) | やや平坦 | 3/3 | ◎ |
| A04: レンズフレア | 高(光条・ゴースト) | 良好 | 2/3 | ○ |
| A05: プリズム撮影 | 低(小道具化) | 良好 | 0/3 ※ | × |
| A06: ブリーチバイパス | 中(低彩度・高コントラスト) | 髪色変化 | 3/3 | △ |
※ プリズム撮影の安定性0/3について: 虹色の光の反射は肌に投影されるが、レンズ前にプリズムを置いた撮影効果(フレーム周辺の歪み・色収差)としての再現は0/3。
推奨プロンプト
安定して意図通りの効果が得られるのは赤外線写真とレンズフレアの2種。
葉の白化・空の暗転が3枚中3枚で安定して再現される。植物の多い屋外シーンとの相性が良い。
逆光シーンで光条・虹色ゴーストが追加される。被写体の品質への影響が少ない点も利点。
多重露出・プリズム撮影は意図した効果と異なる描写になるため、現時点では実用的でない。ブリーチバイパスは色調制御として機能するが、被写体の髪色・顔立ちへの副作用が大きいため、被写体の同一性を保ちたい場合は注意が必要。






















