結論を先に
- リップの色指定は5色中4色(red, coral, dark berry, orange)でコントロールとの色差が確認された。 特に dark berry は最も顕著な変化を示し、red・orange も明確に区別できる。nude はコントロールとほぼ同一だった。
- 質感指定は4種中3種(glossy, matte, shimmer)でコントロールとの差が確認された。 glossy と shimmer は光沢の増加、matte は光沢の抑制が観察された。velvet はコントロールとの差が小さかった。
- リップの色・質感ともにプロンプトで制御可能であり、特に彩度の高い色指定ほど効果が明確に出る傾向がある。
- 色×質感の組み合わせ指定も機能する。 glossy red、matte dark berry、shimmer coralの3条件では色・質感の両方が反映された。glossy nudeは光沢のみ反映され、色はコントロールとほぼ同一だった。
実験設計
| 項目 | 値 |
|---|---|
| モデル | z-image-turbo(6B、写実特化蒸留) |
| ステップ | 8 |
| サンプラー | euler |
| スケジューラー | ddim_uniform |
| CFG | 1.0 |
| サイズ | 1024x1024 |
| seed | 3つ固定(全条件共通) |
| 各条件 | 3枚(3seed) |
| 合計 | 14条件 × 3seed = 42枚(パートA: 6条件、パートB: 4条件、深掘り: 4条件) |
ベースプロンプト
唇の変化に注目するため extreme close up of lips, lip detail で唇の超クローズアップに統一。変数部分を1つずつ差し替えて比較する。
評価基準
- 色の変化: 唇の色がプロンプト指示通りに変化しているか
- 質感の変化: 光沢・マット感がプロンプト指示通りに変化しているか
- 副作用: 唇以外の要素(肌色、構図など)に意図しない変化が発生していないか
パートA: リップの色
リップの色指定がどの程度反映されるかを検証する。コントロール(指定なし)と5つの色指定を比較する。
A00: コントロール(色指定なし)
| seed 1 | seed 2 | seed 3 |
|---|---|---|
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観察: ナチュラルなピンクベージュの唇。軽い光沢があり、リップメイクの痕跡はない。以降の条件との比較基準となる。
A01: red lipstick
| seed 1 | seed 2 | seed 3 |
|---|---|---|
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観察: コントロールと比較して唇全体が赤〜ローズ系に変化している。コントロールのピンクベージュに対して明確に赤みが増しており、色指定の効果が確認できる。構図はコントロールと異なり斜めからのアングルになっている(seedが異なるため構図の違いはプロンプト起因とは断定できない)。
A02: coral lipstick
| seed 1 | seed 2 | seed 3 |
|---|---|---|
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観察: コントロールと比較してオレンジがかったピンク(コーラル系)に変化している。コントロールのピンクベージュよりも暖色寄りで、A01(red)とも異なる色味。色指定の効果が確認できる。
A03: nude lip color
| seed 1 | seed 2 | seed 3 |
|---|---|---|
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観察: コントロールとほぼ同一のベージュピンク。コントロール自体がすでにヌードカラーに近い色であるため、指定の効果を視覚的に判別できない。色の変化は確認されなかった。
A04: dark berry lipstick
| seed 1 | seed 2 | seed 3 |
|---|---|---|
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観察: 全条件中で最も顕著な色変化。唇全体が暗い紫がかったベリー色に変化しており、コントロールのピンクベージュとは明確に異なる。リップラインの境界も明瞭で、リップメイクが施されたような仕上がり。
A05: orange lipstick
| seed 1 | seed 2 | seed 3 |
|---|---|---|
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観察: コントロールと比較して明確にオレンジ系の色に変化している。A02(coral)とも色味が異なり、coralよりもオレンジの彩度が高い。色指定の効果が確認できる。
パートA まとめ
5つの色指定のうち4つ(red, coral, dark berry, orange)でコントロールとの色差が確認された。特に dark berry は暗い紫系、red はローズ系、orange・coral はそれぞれ暖色系に変化しており、指定した色の方向に沿った変化が出ている。nude はコントロールとの差がなかったが、コントロール自体がヌードカラーに近いため判別が困難だった。このモデルでは X lipstick によるリップの色制御が機能しており、コントロールとの色差が大きい色ほど効果が明確に出る。
パートB: 質感
リップの質感指定がどの程度反映されるかを検証する。パートAとは独立に、コントロールから質感のみを変更する。
B00: コントロール(質感指定なし)
パートAのA00と同一条件。
| seed 1 | seed 2 | seed 3 |
|---|---|---|
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観察: A00と同一。ナチュラルなピンクベージュで軽い光沢がある。質感比較の基準となる。
B01: glossy lips
| seed 1 | seed 2 | seed 3 |
|---|---|---|
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観察: コントロールと比較して下唇の光の反射が増加し、濡れたような光沢が確認できる。コントロールにも軽い光沢はあるが、glossy指定では光沢がより強調されている。色はコントロールとほぼ同一のピンクベージュ。
B02: matte lipstick
| seed 1 | seed 2 | seed 3 |
|---|---|---|
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観察: コントロールと比較して唇表面の光沢が抑制されている。光の反射が少なく、表面が乾いた質感に見える。コントロールやB01(glossy)にあった濡れた光点がほとんど確認されない。色はコントロールとほぼ同一。
B03: velvet lip texture
| seed 1 | seed 2 | seed 3 |
|---|---|---|
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観察: コントロールとの差が小さい。やや光沢があり、B01(glossy)とB02(matte)の中間的な質感に見えるが、コントロールとの明確な差を断定するのは困難。色はコントロールとほぼ同一。
B04: lip gloss with shimmer
| seed 1 | seed 2 | seed 3 |
|---|---|---|
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観察: 全質感条件中で最も強い光沢が確認された。下唇に複数の光点が散在し、きらめきのある仕上がりになっている。B01(glossy)よりもさらに光の反射が強く、細かい光点の数が多い。色はコントロールとほぼ同一。
パートB まとめ
4つの質感指定のうち3つ(glossy, matte, shimmer)でコントロールとの差が確認された。glossy は光沢の増加、matte は光沢の抑制、shimmer は細かいきらめきの追加というそれぞれ指定に沿った変化が出ている。velvet はコントロールとの差が小さく、効果の判定が困難だった。光沢の強さは shimmer > glossy > control > velvet > matte の順に並ぶ。このモデルではリップの質感もプロンプトで制御可能である。
深掘り検証: 色×質感の組み合わせ
パートA・Bでは色と質感を個別に検証した。ここでは色と質感を同時に指定した場合に両方が反映されるかを検証する。第1段階で効果が確認された色4種(red, dark berry, coral, nude)と質感3種(glossy, matte, shimmer)から4つの組み合わせを選定した。
| 項目 | 値 |
|---|---|
| 条件数 | 4(色×質感の組み合わせ) |
| seed | 42, 123, 789(パートA・Bと同一) |
| 各条件 | 3枚(3seed) |
| 合計 | 4条件 × 3seed = 12枚 |
D00: glossy red lipstick(光沢+赤)
| seed 1 | seed 2 | seed 3 |
|---|---|---|
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観察: 全3枚で赤みのある唇に濡れたような光沢が確認できる。色はA01(red lipstick単体)と同系統の赤〜ローズ系で、光沢はB01(glossy lips単体)と同等以上。色・質感の両方が反映されている。
D01: matte dark berry lipstick(マット+ダークベリー)
| seed 1 | seed 2 | seed 3 |
|---|---|---|
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観察: 全3枚で暗い紫がかったベリー色が確認できる。色はA04(dark berry lipstick単体)と同系統。質感は3枚中1枚(seed 789)で光の反射がほぼなくマット感が顕著に出ている。残り2枚はモザイク領域があるため質感の判定が困難だが、光沢の強い光点は確認されない。色・質感の両方が反映されている。
D02: shimmer coral lipstick(シマー+コーラル)
| seed 1 | seed 2 | seed 3 |
|---|---|---|
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観察: 全3枚でオレンジがかったピンク(コーラル系)に細かい光点が確認できる。色はA02(coral lipstick単体)と同系統、質感はB04(lip gloss with shimmer単体)と同系統のきらめきが出ている。色・質感の両方が反映されている。
D03: glossy nude lip color(光沢+ヌード)
| seed 1 | seed 2 | seed 3 |
|---|---|---|
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観察: 全3枚でベージュピンクの唇に光沢が確認できる。色はコントロール(A00)とほぼ同一で、パートAのA03(nude lip color単体)と同様に色差は確認されなかった。一方、光沢はコントロールより明確に増加しており、B01(glossy lips単体)と同等の濡れたような反射が出ている。質感のみ反映され、色の変化はなかった。
深掘りまとめ
4つの組み合わせのうち3条件(glossy red, matte dark berry, shimmer coral)で色・質感の両方が反映された。glossy nudeは光沢(質感)のみ反映され、色はコントロールとの差が確認されなかった。これはパートAでnude単体でも色差が出なかった結果と一致しており、組み合わせ指定でも色の弱さは変わらない。組み合わせ指定による色・質感の相互干渉(片方が弱まる等)は観察されなかった。
まとめ
- リップの色制御: red, coral, dark berry, orangeの4色でコントロールとの色差が確認された。特に dark berry は最も明確な変化を示し、紫がかったベリー色への変化が全seedで一貫していた。nude はコントロールとの差が判別できなかった。
- リップの質感制御: glossy, matte, shimmerの3種でコントロールとの差が確認された。glossy・shimmer は光沢の増加、matte は光沢の抑制が観察された。velvet はコントロールとの差が小さかった。
- 色×質感の組み合わせ:
glossy red lipstick、matte dark berry lipstick、shimmer coral lipstickの3条件で色・質感の両方が同時に反映された。組み合わせによる相互干渉は観察されなかった。glossy nude lip colorは質感のみ反映。 - 実用上の推奨: リップの色を変えたい場合は
dark berry lipstickやred lipstickのようにコントロールとの色差が大きい指定が効果的。質感はglossy lipsやmatte lipstickで制御できる。色と質感の同時指定も機能するため、glossy red lipstickのように1フレーズにまとめて記述できる。コントロールに近い色(nude)や中間的な質感(velvet)は効果が出にくい。
メモ:
dark berryはリップを塗っている感が明確に出ており、glossyとmatteの質感差もはっきり判別できる。色と質感を同時指定しても相互干渉が起きなかった点は実用上有用で、matte dark berry lipstickのように1フレーズで狙い通りの結果が得られる。
















































