はじめに
ダークファンタジーの世界観を画像生成で表現したいとき、「翼」は最もインパクトのある要素のひとつだ。しかし、ただ wings と書くだけで期待通りの翼が出るのか、fallen angel というコンセプトワードは雰囲気にどう影響するのか、実際に検証した。
この記事では、白い翼の追加、堕天使コンセプト、ダークゴシック演出の3段階でプロンプトを変化させ、翼の質感・衣装・全体の雰囲気がどう変わるかを確認する。
実験条件
被写体標準: 1girl, 32yo japanese actress
ベースプロンプト(全条件共通部分):
4条件の設定:
| 条件 | プロンプトの変更点 |
|---|---|
| コントロール | ベースのみ |
| 白い翼 | + large white feathered wings spread behind her |
| 堕天使 | white bodysuit → tattered white bodysuit + fallen angel, broken halo, large white feathered wings |
| ダークゴシック | + fallen angel, dark ethereal atmosphere, pale luminous skin, large black feathered wings, gothic cinematic |
- seed: 2001, 2100, 2200(各条件3枚、計12枚)
- 変更した変数はプロンプトのみ。他のパラメータは全条件で統一
コントロール(ベースのみ)
まずは翼なし・装飾なしのベースライン。
| seed 2001 | seed 2100 | seed 2200 |
|---|---|---|
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3枚とも白いボディスーツ、石の床、暗い背景というシンプルな構図が安定して出力された。翼や装飾は一切なく、ドラマティックなライティングが被写体を際立たせている。ボディスーツのデザインは枚によってタンクトップ型・長袖型・キャミソール型と若干のバリエーションがあった。
実験1: 白い翼の追加
| seed 2001 | seed 2100 | seed 2200 |
|---|---|---|
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large white feathered wings spread behind her を追加した結果、3枚中3枚で大きな白い翼が左右対称に展開された。翼の再現率は100%と高い安定性を示した。
注目すべき点は翼の質感だ。3枚とも羽毛1枚1枚のディテールが明確に描写されており、風切羽から綿羽まで複数の層構造が確認できた。feathered という形容詞が翼の質感指定に有効に機能している。
翼のサイズは被写体の身長程度から、それ以上まで安定して大きく出力された。large と spread behind her の組み合わせが翼の展開を促しているとみられる。
ラボ長: 翼のディテールえぐい。羽毛の層がちゃんと分かれてて、コスプレ用の安い翼じゃなくてガチの天使翼って感じ。
featheredって単語、地味に優秀。
実験2: 堕天使コンセプト
| seed 2001 | seed 2100 | seed 2200 |
|---|---|---|
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fallen angel + tattered white bodysuit + broken halo の組み合わせで、3枚中3枚に以下の変化が確認された。
衣装の変化: tattered(ボロボロの)が明確に反映され、ボディスーツの裾や肩部分が破れた状態で描写された。コントロールの清潔な白いボディスーツとは明らかに異なる荒廃感が出ている。
ハロー(天使の輪): 3枚中3枚で頭上に白いふわふわとした輪が出現。broken halo と指定したが、完全に壊れた状態というよりは、やや歪んだ・不安定な状態の輪として表現された。
床の破片: 3枚とも石の床に白い破片が散乱している。これはプロンプトに直接指示していないが、fallen angel というコンセプトワードがシーンの荒廃感を補完した結果とみられる。
翼の色: 3枚とも白い翼のまま。fallen angel だけでは翼の色は黒に変化しなかった。
実験3: ダークゴシック演出
| seed 2001 | seed 2100 | seed 2200 |
|---|---|---|
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black feathered wings + dark ethereal atmosphere + pale luminous skin + gothic cinematic を追加した結果、画像全体の雰囲気が大きく変化した。
翼の色の変化: 3枚中3枚で黒い翼が出力された。large black feathered wings と明示的に色を指定することで、翼の色は確実に制御できた。白い翼と比較して、羽毛の光沢感が増し、カラスの羽のような艶のあるテクスチャになった。
肌の質感: pale luminous skin の効果が3枚中3枚で確認された。肌の色が全体的に青白くなり、コントロールと比較して明度が上がっている。
色調の変化: dark ethereal atmosphere + gothic cinematic の組み合わせにより、画像全体の彩度が落ち、青みがかったクールトーンに統一された。コントロールのウォームなライティングとは対照的だ。
衣装の変化: プロンプト上は white bodysuit のままだが、3枚ともキャミソール風の薄い衣装に変化した。gothic cinematic や dark ethereal atmosphere といったムードワードが衣装のデザインにも影響を与えた可能性がある。
ラボ長: 黒い翼、ツヤ感がやばい。白翼のふわふわ羽毛とは完全に別物で、光を吸い込むような質感。
gothic cinematic入れるだけで世界観ごと変わるのすごくない?
横並び比較
同一seed(2001)での4条件比較:
| コントロール | 白い翼 | 堕天使 | ダークゴシック |
|---|---|---|---|
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同一seed(2100)での4条件比較:
| コントロール | 白い翼 | 堕天使 | ダークゴシック |
|---|---|---|---|
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同一seed(2200)での4条件比較:
| コントロール | 白い翼 | 堕天使 | ダークゴシック |
|---|---|---|---|
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まとめ
| 観察項目 | 白い翼 | 堕天使 | ダークゴシック |
|---|---|---|---|
| 翼の出現率 | 3/3 | 3/3 | 3/3 |
| 翼の色 | 白 | 白 | 黒 |
| 翼の質感 | ふわふわした羽毛 | ふわふわした羽毛 | 艶のある硬質な羽 |
| ハローの出現 | 0/3 | 3/3 | 0/3 |
| 衣装の荒廃感 | なし | あり(3/3) | 衣装デザイン自体が変化 |
| 色調の変化 | 軽微 | 軽微 | 大幅(クールトーン化) |
今回の検証で確認された主なポイントは以下の通り。
feathered wingsは翼の再現に有効: 3seed全てで安定して翼が出力された。featheredが羽毛のディテール描写を促進しているfallen angelは翼の色を変えない: 堕天使というコンセプトを入れても翼は白いまま。黒い翼が欲しければblack feathered wingsと明示的に指定する必要があるtatteredは衣装の荒廃表現に有効: 3枚中3枚で破れた衣装が確認されたbroken haloでハローが出現: 壊れた輪というよりはやや不安定な輪として表現されたgothic cinematic+dark ethereal atmosphereは色調全体を変える: 彩度を落としたクールトーンへの変化が3枚中3枚で確認された。衣装デザインにも影響を及ぼしたpale luminous skinは肌色を青白く変化させる: ゴシック系の世界観構築に有効なワード
ラボ長: 白い翼の天使と黒い翼の堕天使、同じ「翼」でもここまで質感変わるの面白い。
fallen angelだけじゃ翼は黒くならないっていうの、地味に大事な知見。明示的にblackって書かないとダメなの、ちょっと不便だけど逆に制御しやすいとも言える。














